「虫歯は本当に削らないといけないの?」

虫歯は進行度によって削らないといけない場合、削らずに様子をみる場合があります。
虫歯の進行度によっては元通りに治せる段階もあります。
では、どこまで虫歯が進行したら歯を削らないといけないか、虫歯の進行度別に見てみましょう。
虫歯は進行度によって、CO、C1、C2、C3、C4という分類にわけられます。


CO 初期虫歯。透明感を失って白濁しています。


C1 エナメル質の範囲で進行した虫歯。黒っぽい着色で気がつくこともありますが、着色が目立たない場合もありますので早期発見が大切です。


C2 エナメル質に穴が開き、虫歯が象牙質に達しています。穴に入った汚れは歯ブラシで取れないでしょう。


C3 虫歯が歯の中の神経まで達しています。冷たいものでしみたり、なにもしなくても痛みが生じることがあります。


C4虫歯が進行し、歯の根っこだけ残った状態です。歯を抜かないといけないこともあります。

CO〜C4どこまで虫歯が進行したら削らないといけない?

C2まで虫歯が進行してしまうと削らないといけないでしょう。
C2になると歯に穴があいてしまい、穴に深く入り込み張り付いたプラーク(歯についた汚れ)や、食べかすが歯ブラシでとれないですし、唾液の自浄作用(歯の表面や歯の間に付いた歯垢や食べかすを洗い流す作用)も届かないからです。そのためほっておくとどんどん虫歯が進行してしまうのです。
COはきっちりとした毎日の歯磨き、フッ素、定期検診などによりコントロールできるでしょう。

岐阜県恵那市では、児童生徒(小学1年生〜中学1年生)のCOの歯1536本を2年間追跡調査しています。
その結果、一年後、COのまま虫歯が進んでいない歯が55%、健全歯に戻った歯は37%、虫歯が進行して治療した歯が8%でした。
2年後には、COのまま虫歯が進んでいない歯が53%、健全歯に戻った歯は35%、虫歯が進行して治療した歯が12%でした。
この調査からも、すぐに歯を削らず、定期検診で経過観察することの大切さがわかります。


C1もエナメル質の崩壊が小さければ削らずに経過観察することもよくあります。
歯は削らずにすむなら、削らないにこしたことはありません。

初期の虫歯、穴が開いていない場合は※再石灰化により治る場合がありますし、歯を削り虫歯を取り除いた後には、削った部分を歯科材料で補いますが、歯科材料と歯との間から虫歯が再発するケースも多く、治療を繰り返していくたび歯が弱くなり、歯の寿命も短くなってしまいます。また虫歯の進行度だけでなく虫歯の種類も削る、削らないの判断要素になります。前回の「虫歯に種類があるのを知っていますか?」の記事も併せてご覧ください。

「虫歯に種類があるのを知っていますか?」

虫歯には虫歯の進行度を表すC0、C1、C2、C3、C4という分類もありますが、実は虫歯には『急性型の虫歯』『慢性型の虫歯』があります。 『急性型の虫歯』とは、ミュータンス…

※ 再石灰化とは、口中で常に起きている現象で、歯の脱灰(歯の表面からミネラル分が溶けだした状態)した部分に、唾液からミネラルが補給され、エナメル質の結晶を新しく形成し、元の健康な状態に戻す現象です。

最終的な判断は歯科医師がしますので、出来るだけ削らない歯の治療、定期検診、わからないことがあればなんでも、岡山県玉野市の千葉歯科医院にご相談ください。

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歯に関わる皆様のお役に立てる様々なトピックをご紹介していきますので、また見てくださいね!

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