歯医者に通うべき理由 ー体と口の関係ー

あなたはどんな時に歯医者に行きますか?歯が痛くない時に歯医者に行きますか?
当院でも定期的にお口の検診に来られる方は大勢いますが、その目的は虫歯の早期発見や予防で得られる「お口の健康」でしょう。最近は「健康で長生き」のカギは「お口の健康」にあると言われることもあります。
では「お口の健康」「体の健康」とどのような関係があるでしょう。

・口は万病の元。転じて、口は健康の入り口

超高齢化社会の日本は、長生きされる方が増えましたが、寿命が延びたからといって、健康に長生き出来る方は増えているわけではありません。
糖尿病の方は予備軍を含めると約2000万人いると言われますし、60歳以上の高齢者の2人に1人は認知症になるというデータもあります。
誤嚥性肺炎などの感染症は相変わらず多くの高齢者を苦しめています。
長生きするなら健康に生きたいですよね。そのカギの1つが「お口の健康」です。
口は万病の元と言われますが、さまざまな病気に「お口の健康」が深く関係しています。
また、残っている歯の本数が寝たきりになるリスクや寿命に影響しているという研究もあります。
「お口の健康」「体の健康」に関わるケースはいろいろあります。
たとえば、『動脈硬化』『糖尿病』『細菌性心内膜炎』『認知症』『低体重児、早産』『骨粗鬆症』『がん』『誤嚥性肺炎』『バージャー病』などです。
これらの病気が何故「お口の健康」と関係があるのでしょう。
共通するのは、お口の中の病気の『歯周病』なのです。
『歯周病』が進行すると歯茎に炎症が起き、歯茎に傷口が出来やすく出血しやすくなります。その傷口から体内(血管)の中に侵入した菌や炎症物質によりさまざまな病気が引き起こされることがあるのです。

・歯周病と糖尿病

糖尿病が怖いところは、悪化した結果起こる合併症です。血糖が高い状態が何年も続くと、血管が弾力を失い硬くなり、ボロボロに痛んでいきます。糖尿病により血管が痛み続けると、やがて臓器不全や失明、神経障害などの合併症が起こることがあります。
そんな恐ろしい糖尿病を悪化させるのが歯周病です。
どのように歯周病が糖尿病に影響を与えるかというと、人の臓器であるすい臓から作られる「インスリン」という、血糖を下げるホルモンに関係しています。この「インスリン」は体に炎症が起きた時に出る炎症物質により効きが悪くなってしまうのです。
つまり歯周病によりお口の中に炎症が起きると、炎症によって生じた炎症物質が血管を通り全身に広がるため「インスリン」の効きが悪くなり結果、糖尿病が悪化してしまうのです。

・歯周病と認知症

歯周病には原因となる歯周病菌がいます。その歯周病菌の中で、特に病原性の高いPg菌という菌がいます。このPg菌は歯周病を悪化させるように周りの菌にはたらきかけるだけでなく、歯周病菌の中でも際立って強力なタンパク質分解酵素をもっています。
歯周病が進行して歯茎に傷ができると、その傷口からPg菌が体内に入り、全身に回ります。そのうち脳に行ったPg菌は恐ろしいことに脳の神経細胞をタンパク質分解酵素で変性させ、アルツハイマー型認知症を進行させている可能性があると言われているのです。

・コロナと口の関係

口は万病の元といわれるように、口はウイルスなどの感染の入り口になってしまうことが多いです。
たとえばインフルエンザウイルスは、そのままでは人の細胞に感染できません。インフルエンザウイルスが細胞に付着して侵入するのには、タンパク質を分解する酵素が必要になります。口腔内の歯周病菌や歯垢の中の細菌はタンパク質を分解する酵素を持っているので、お口の健康状態が良くないとインフルエンザ感染しやすくなってしまうのです。
コロナウイルスはまだまだわかっていないことも多いですが、インフルエンザウイルスと同じようにお口健康状態が良くないと感染しやすい可能性も言われています。

・口と体の関係

今回は糖尿病からはじまり、糖尿病、認知症、コロナなどの感染症とお口の関係について書きましたが、お口と体の健康は密接な関係があります。
体の健康にはもちろん、「お口の健康」以外の要因もありますが、まずは体の入り口でもある「お口の健康」を予防で守っていきませんか?

「お口の健康」は、自分の力だけでは維持しにくいものですから、歯医者さんというプロフェッショナルの力を借りて、患者様、歯医者共に二人三脚で「健康で長生き」を目指していきましょう。

「お口の健康」維持のための定期検診は、岡山県玉野市の千葉歯科医院にお気軽にご連絡、ご来院くださいね。

千葉歯科の記事をご覧いただきありがとうございます。
歯に関わる皆様のお役に立てる様々なトピックをご紹介していきますので、また見てくださいね!

お気軽にお問い合わせください。0863-81-0039

お問い合わせ お気軽にお問い合わせください